ボランティアによる塾のようなもの

プロ家庭教師の指導法と教育放談

ボランティアによる塾のようなもの

 学習支援のために、教員のOBなどを活用して、塾のようなものを開催するという例が増えてきています。家庭教師や塾講師としては頭の痛い話です。

 しかし、このような取り組みには理念はあっても技術が伴わないというのはよくあることで、たとえば、高校などの課外授業の話などを生徒から聞いてみると、ただ、プリントを渡して、自分で○をつけさせて終わりといった、いい加減な授業もあるようです。

 学習指導というのは、立派な人格者が必要なのではなく、学習指導という技術に長けた「技術者」が求められるものなのです。その技術というのは大まかにいうと、冗長な説明を省き、短い時間で最大の効果を上げるといったもので、本来学校の先生に求められる技術ではないのです。

 かえって、「教育論」などにとらわれないほうがよりよい効果的な授業となる場合が多く、学校とは似て非なるものなのです。

 それゆえ、有料の家庭教師や学習塾が生きていくには、この特性の違いをよく理解し、かえって学校を利用するという考えがいいでしょう。たとえば、学校は「理解の場」、塾や家庭教師の授業は「訓練の場」などのように、効率的な成績アップを図る構図を作り、それを利用者に徹底させることが一つです。

 では、学校が課外で同じような構図を作ったら?という恐れは、あまり考える必要はありません。公的な機関がそういうドライな方策をとると、必ずそれを否定する勢力が出てきて長続きすることはこれまでありませんでした。今後もあまり心配する必要はないでしょう。

 民間企業は、お金をもらう人のために思い切ったドライな方策がとれるというメリットがあり、逆に、お金を払う人にとって、自分が望む指導を受けることができるという利益を享受することができるのです。これは無料のサービスでは享受できないものです。